
るマネージャー会社、つまり、特に海外アーティストの呼び屋さんですとか、日本人の場合でもそうですが、マネージャー会社がいろんな企画をつくって、パッケージの形で売り込んでくることがあります。丸々マネージャー会社から買ってやるのは余りよくないというような言い方が、割合とこういう席上でよく出るんですけれども、私はクラシックの場合はそういうことはないと思います。こちらで何か色づけする必要は全くないのでありまして、だれが企画を立てても、そのアーティストさえよければ同じなので、マネージャーからパッケージで買ってやるということが、こちらに自主性がないとかなんとかということには全くならないと思います。ただ、その選択の判断は難しいですよね。だけれども、大体信用できるマネージャー会社が持ってくるものの中に、そんな悪いものはないと思います。 いろいろご質問が出れば、それに付随していろんなことをやりたいのですが、いわゆるアーチストマネージメント、さっきの一番最初の表の中にアーチストマネージメントというのがありますよね。アーチストと事務代行の契約をして、エージェントのような形で各ホールや主催者に売り込みをしていくという仕組みをちょっとお話ししてみようかなと思います。 これは、要するにアーチストの方が演奏会をやりたいというときに、いろいろな細かい事務的なこと、これは法律の問題もありますし、午前中にも演奏から聴衆に至るまでの間にいろいろな法律の問題、それからホールを借りなければならない問題とかをお話ししたんですが、そういうことをアーチストが1人でやるのは大変ですので、そういうことをマネージャーに頼む。そういうことから、アーチストマネージメントというものが発生をしたと思うんです。通常の場合は、アーチストが演奏会をするというときに、マネージャーに頼むわけですね。そうすると、マネージャーがホールをとってきたり、こうしたらいい、ああしたらいいということの事務的なお膳立てを全部整えてくれて、アーチストはマネージャーに対して、そのマネージメントの手数料としてある一定の額を支払う。そのかわり、売り上げた入場料の総額、お金はアーチストが全部持っていくという形、そもそもマネージャーとはそういうものだったわけですね。アーチストの代行をするというのはそういう意味だったわけです。 それがだんだんと、このアーチストは非常によく売れるなというふうにマネージャーが思うようになってくると、今度は逆にマネージャーがそういったアーチストと契約をして、アーチストと相談して出演料というものを設定して、この人は幾ら、この人は幾らという
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